come to hokkaido to fishing

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。

■ヒグマへの注意
ヒグマ本州方面 から北海道へ釣りに来られる方が、一番気に掛かることが「ヒグマ」に関することではないでしょうか?
 今までガイドをさせていただいたお客様の中でも、「ヒグマ」について質問をされなかった方は一人もおりませんでした。「ここはヒグマが出ないの?大丈夫…?」という不安一杯の質問が必ず発せられます…。

必要以上に怖がらない…でも、それなりの装備とイザという時の心構えはしっかりと!!
■北海道におけるヒグマによる人身事故
今から百数十年前の明治初頭頃には、北海道のほとんど全域がヒグマの巣窟状態、確実に5千頭以上が棲息していたと言われています。
 しかし、現在は北海道の面積の半分程度のエリアに最低でも2千頭前後が棲息していると推測されているようです。

ヒグマヒグマによる道内の人身事故については、過去31年間で60件、この内10件13人の方が死亡されています。単純に平均すれば、北海道全域で人間がヒグマに襲われる事件は年間に2件程度発生し、2〜3年の間に1人が命を落としているということになりますが、過去2年間では、9件の事故が発生、10人が被害に遭いそのうち2名の方が死亡しています

過去の事故のうち、約半数は狩猟関係者の事故、残りの半数が狩猟者以外の一般者の事故です。
一般者の事故のうちで一番多いのが、伐採や下車刈り等の山林作業中のもので、残りがいわゆる遊山中の事故で16件となっています。


遊山中の事故16件の中で最も多いのが、山菜やキノコ穫り中の事故で過去30年間に起きた事故のうちの約2割にあたります。釣り人が事故にあったのはわずか2件2名ですが、残念なことに2件とも死亡事故となっております。99年5月に道南の木古内町で釣り人がヒグマに襲われ死亡した事故は、道内の釣り人にとってはまだ記憶に新しい出来事です…。

しかし、これはヒグマと遭遇したうえで実際に人間が襲われ何らかの危害を加えられた件数です。北海道警察のデータによると、道内全域で毎年約450件前後、99年には600件を超えるヒグマの出没情報が寄せられているということです…。
■ヒグマと遭遇しないために
熊のフン私の場合、多い時には年間で約90日、平均しても約60日間の頻度で30年余にわたり道内各地の河川で釣りをしています。

もちろん全てが上流域や源流部とは限りませんが、そのうちの約7割程度は、いつヒグマが出没したとしても決して不思議でないエリアですし、多くの人が「あの辺りの川はヒグマが非常にヤバイ…。」という河川や流域にも幾度となく釣行しています。

足跡や排泄物、植物の食痕等を目撃したことは記憶にあるだけで6回、明らかにヒグマと思われる気配を感じたことは2度程あるものの、実際に河川や山中の林道等でヒグマの現物そのものズバリを目撃したことはありません。


唯一の目撃例は河川上流部や源流部、山中ではなく知床半島の海岸です。
9月の早朝、小さな河口付近でカラフトマスを釣っている際に、遡上するカラフトマスを狙って背後の川沿から降りてきたヒグマを目撃したことがあるだけです。

この時は、距離が数百mも離れており近くに民家もあったことや複数の釣り人がいたことからあまり緊張感や危機感は感じませんでした。結果的には、民家で飼われていた犬が吠えながらヒグマの方に走っていくと、ヒグマは、そそくさという感じで山に帰っていきました…。


「ここはヒグマが出ないの?絶対に大丈夫?」と問われても、「北海道の河川で釣りをする上で、絶対に『100%』クマが出る可能性はないと言い切れる河川はありません。」と答えるしかありません。
ほとんど出没の可能性がないと言えるのは、豊平川の札幌市街地中心部流域くらいでしょうか…。

要は「頻度と運」そして「実際に遭遇するかどうか」の世界だと思います。
 「クマがよく出没する」と言われているエリアに、クマが活発に行動する時期・時間帯に釣行すれば、遭遇する可能性は確実に、そして非常に高くなりますし、逆に、この辺でクマが出たという話はここ何年も聞いたことがない」というエリアに真夏の真っ昼間に釣行すれば、現実的にヒグマと出会うことはほとんどありません。
 しかしながら、ヒグマ出没の可能性が高くなる確率と渓流魚の魚影とは、ほぼ間違いなく比例しているのが北海道の実状ですし、ヒグマが活発に活動する早朝や夕方の時間帯は、釣り人にとってのゴールデンタイムとも一致します。

「クマを怖がっていたら北海道では釣りは出来ない。釣りをしていてクマに殺されるなら本望だ!!」と豪語する釣り人もいます。本気でそう考えているなら当の本人はいいのでしょうが、仮にそうななった場合には、残された家族や友人にとっては計り知れない悲しみが訪れることとなります

さらに、何らの防備もせず無遠慮に自分の領域に入り込んだ人間を襲ってしまったヒグマは、通常は害獣駆除という名目で殺されてしまいます。本来、「北海道の山野はヒグマの領域」です。人間とヒグマにとってお互いが不幸となる事故を防ぐためには、まずはヒグマと遭遇しないための心構えと装備が必要です。

■遭遇を未然に防ぐために
北海道警察の資料によるとヒグマの目撃が最も多く発生しているのは5〜6月頃ですが、この時期は山菜穫りのシーズンとも一致しており、沢山の人間がヒグマの領域に入り込むため、相対的に目撃が多くなるものとも考えられます。

また、秋口には冬眠に備え平野部まで降りてきて食料を探すようになります。確かに、春から初夏頃にかけてと秋口から晩秋にかけてはヒグマの行動が活発となる時期と言われていますが、真夏でも決して少なくはない目撃報告はあります。

基本的には11月末頃〜4月末頃の冬眠期間を除く時期、つまりは釣り人が渓流域で釣りをする季節にはいつヒグマと遭遇しても不思議ではないのです
また、一日のうちでヒグマは早朝や夕方が活発に行動する時間帯と言われていますので、特にこれらの時間帯は細心の注意が必要となります。


【1】地元の市町村役場や警察、営林署、猟友会、釣具店などからヒグマの出没場所の情報を入手し、そのエリアへの釣行は避けるとともに、ヒグマの出没を知らせる看板のある場所への立ち入りや単独行動は控えたほうが賢明です。

【2】ヒグマに人間の存在を知らせることが遭遇を避ける最も大切なことです。ヒグマの嗅覚と聴覚は非常に優れていると言われています。ベストに鈴を付けたり時々笛を吹いたりして、事前に人間の存在を知らせるための配慮を怠らないようにしましょう
 林道を長時間歩く時などは、皆で歌いながら歩くのも良い方法です。一番危険なのはお互いに気づかず近距離でバッタリ出会ってしまうことです

【3】ヒグマが出没する可能性が高い上流部や源流部での飲食は、その臭いによってヒグマを誘引してしまう場合もあります。出来る限り車の中などで食事を摂り、ゴミや残飯は必ず持ち椅りましょう

【4】比較的新しい足跡や俳泄物、食痕などを見つけた時には、直ちにその場から引き返しましょう

ヒグマの領域に勝手に踏み込んでしまったことを真摯に反省し、敬意をはらって撤収する勇気を持つことこそが、ヒグマとの不要な遭遇を避ける最大の心構えです。
 特に、何とも言えない動物臭(動物園の檻の前に漂っているような臭い)がする場合には、すぐ近くにヒグマが潜んでいる可能性が非常に高く慎重な行動が必要です。大声を出して騒いだり、いきなり走って逃げ出したりするのは禁物です。
  熊撃退スプレーを持っていればいつでも発射できる準備を整え、周囲に細心の注意をくばりながら静かにその場から引き返しましょう。

■もしも遭遇してしまったら・・・
山中の笹薮や雑木林の中などの、ほとんど見通 しが利かない場所で活動のすることが多い山菜穫りやキノコ穫りなどと違い、釣りの場合にはある程度は周囲が見渡せる地形である川辺が舞台です。このため、山菜穫りの人たちの遭遇形態は近距離のバッタリ型が多く、人身事故につながるケースが多くなると考えられています。

釣り人とヒグマとの遭遇は、山菜穫りの人たちとはそれ程変わらない頻度で起きていることと思いますが、お互いにそれなりの距離をおいてその存在を確認できることが多いことから人身事故につながるケースが少ないものと思われます。
いずれにしても、もし不幸にもヒグマと遭遇してしまった場合には、決してパニックに陥らず、慌てず騒がずまずは冷静になることが重要なことです。


【1】距離がある程度離れていて、ヒグマがまだこちらに気付いていない湯合には、ヒグマの進行方向に注意しながら、気付かれないように静かにその場から離れましょう
  もしも、ヒグマが気付いてこちらに注目していたり、気付いても無視しているような時でも、決して慌てずに、ヒグマの動向を監視しつつあくまでも静かにその場から離れましょう。

【2】距離がある程度離れていて、ヒグマがこちらに気付いてゆっくりと近づいてくる場合でも、決して慌てて走り出したりしてはいけません背中を向けて走って逃げ出すと急に追いかけてくることが多く報告されています

ヒグマは何かが近くに存在していることは認識しているものの、人間と解らずに接近してくると考えられます。熊撃退スプレーを持参していれば発射準備を整えたうえで、ゆっくりと目立つ位置に立ち上がり大きく腕を振りながら穏やかに声をかけて、ここに人間が居ることを教えてやります
 知床半島でのケースでは、ほとんどの場合は人間に気付くと慌てて逃げていくか、コースを替えてヒグマの方から立ち去っていくのが普通ということです。


【3】それでも明らかに人間を意識しながら接近してきて、距離が概ね50m前後となり、逃げ切れそうに無い場合には、最悪の場合を想定して覚悟を決めます

岩や倒木の上に登り自分をなるべく大きく見せ、はじめは穏やかに、除々に強い調子の声で威嚇します。

それでも立ち去らず接近してくる時は、熊撃退スプレーをいつでも発射できる準備を整え、近くに立木などがあれば、ヒグマと自分の間にそれをおく位置にゆっくり移動します。

持っていれば鉈やナイフ、武器となるものを持参していない時は近場の石や棒きれを手にして強気で戦う決意を固める必要があります


実際にヒグマに襲われた人でも、必死に抵抗しヒグマに痛い目を負わせるとヒグマが立ち去るという例は多く報告されています。「死んだふり」をすればヒグマは襲わないというのは全くの迷信で、死にものぐるいの反撃で生還した人が多くいるのが実状です。

【4】近距離でバッタリ出会ってしまった場合…。
常識的には最悪の遭遇のパターンですがまだまだ慌ててはいけません

ヒグマも人間もお互いに冷静さを失い、それぞれの防衛本能で行動しようとします。すなわち人間は恐怖心からパニック状態に陥り、一目散に逃げようとしますし、ヒグマの方も相手が何者か解らず、不安と恐怖心から相手を威嚇しようとします。

ここで人間が背中を見せて走り出すと、ほとんどの場合はヒグマは本能的に追ってきて攻撃行動に移ります
決して走ってはいけません。やはり、ぐっと落ち着いて、両手を挙げて振り穏やかに話かけながら、ヒグマから目を離さず動向を監視しつつ、ゆっくりと後退しその場から離れます。

なるべくヒグマを興奮させないように落ち着いて対処することが大切です。
やはり、知床半島のケースでは、ほとんどの場合はヒグマが慌てて逃げていくか、コースを変えて立ち去っていくのが普通 ということです。ヒグマが興奮してきたり、人間がゆっくりと後退・その場を離れようとしてもなお接近してくる場合には、やはり最悪の場合を想定して強気で戦う覚悟を決めるしかありません。

やはり、一番大切なことは、ヒグマに遭遇しないための配慮を怠らないことに尽きます。


【ゲストハウスゆうあん】 〒088-3204 北海道川上郡弟子屈町朝日3丁目18番6号 TEL : 015-482-2977
Copyright(C)2003 uan co.,ltd , all right reserved./ Web Designed by:
ROOP